同調行動・心理

こんにちは。

ここのところ、マスクが品薄なのは、もうすでに皆さんもご存じの通りですね。

次いで、トイレットペーパー、ティッシュペーパーも品薄です。

これは「マスクと同じ原料で作られるトイレットペーパーも品薄になる」というデマが、世に広まり、人々が一斉に買い求め、商品棚からティッシュペーパーやトイレットペーパーが姿を消しました。

TVのニュースでアナウンサーが買い求めた人に、デマなのにどうして買うのか聞いたところ、「デマだと知っているけれど、皆が買ってしまうのでなくなる。だから、デマと知っていてもなくなったら困るので買う」と言っていました。

 

このように、根拠がなくデタラメな情報ほど多くの人に伝わるようです。

これを流言と言い、基本は悪意で広まるわけではありません。多くの人が関心を持っている話題なのに、本当の事情をよくわかっていなかったり、情報があいまいな時、誰かが発進した情報がパーーと広まってしまう傾向があります。

さらに多くの人に広まると、偏見や思い込みによって事実が曲がってしまっても「同調行動」によって否定する人が少なくなります。

「同調行動」とは、他人と同じことをしようとする心理が働くことです。人は社会的動物であるため、本能的に他人がやっていることと同じことをしようとします。

また、最近では多くの人がラインやツイッター、フェイスブックなどのSNSを利用していますが、これらが、流言やデマの拡散を助長することもあるのです。

例えば、災害時における流言などは、多くの人々が強い不安や恐怖を感じ、その不安感を満たすために最悪の情報を信じようとし、そのような警告を促すような情報に飛びつきやすくなります。

さらに、SNSから得た情報は知り合いや友達の知り合いなどから伝わってくるため、まるっきり知らない人でもないので信用されやすいのです。そのため、チェーンメールやツイッターのリツイートなどによってさらに多くの人に情報が拡散されます。

まったく、知らない赤の他人から拡散された間違った情報でも、知人を通して伝わると信じやすくなるのです。

行動心理学的では、デマとは悪意ある中傷など意図してつくられた情報、流言とは意図せず自然に広まってしまった情報、ちなみに噂は信頼性が低い情報で、広まる範囲も狭い、となります。

 

今、品薄となっているマスクやトイレットペーパーなど、必要以上に買い占めてしまうと、本当に必要な人に届かなくなってしまいます。

冷静に一人ひとりが他の人を思いやる行動を心がけることが、こういった場面では特に大切ではないでしょうか。

 

 

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